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コンクリート圧送工事業とは?
 コンクリート圧送工事業は、コンクリートミキサ車によって建設現場に搬送された生コンクリートを、コンクリートポンプ車を使用して、油圧により所定の型枠内に生コンクリートを圧送(あっそう)し打ち込む、建設専門工事業です。

コンクリートポンプ車(ブーム車)の例
  このコンクリートポンプ工法は、東京オリンピック(1964年)以降の高度経済成長期に、従来のタワーカート工法にかわる大量打設可能・作業性改善・省力化工法として普及し、現在に至っています。
 打ち込んだ生コンクリートが固まったとき、設計値どおりの強度が必要であるため、「生きもの」である生コンクリートの品質を変えることなく圧送することが不可欠であるコンクリート圧送工(圧送技能者)は、十分な経験と高度な技能、およびコンクリートに関する知識が要求されます。
 また、高圧力のポンプ装置を使用し、長さ30mを超す長大なブームを操作したり、数百mにもおよぶパイプライン(コンクリート輸送管)を扱うこともあるコンクリート圧送工事は、万一災害事故が発生すれば、重大な惨事を引き起こすリスクも含んでいます。コンクリートポンプ車は、数ある建設機械の中でも最もオペレーション(操作)の難しい機械の一つといっても過言ではありません。
 そのため、徹底した安全施工と、良質なコンクリート構造物を提供するために、コンクリート圧送業務に従事する者には、各種法令によりさまざまな資格の取得や点検・整備が義務付けられ、発注者・エンドユーザーからも要求されています。
 近年においては、建設物の高層化・長大化が顕著であるうえに、コンクリートの高性能化が進み、建設産業の中でも大切な部分を占める、コンクリート構造物の施工を直接担当するコンクリート圧送工事業の役割は、ますますその重要性を増しているといえます。

コンクリート圧送工事作業の様子

コンクリート圧送基幹技能者とは?
 コンクリートは、本来耐久性に優れており、防災、環境保全やライフサイクルコストを考えると社会資本整備を中心に多用されることは当然ですが、近年になってコンクリート構造物の維持管理費が新規の建設投資を圧迫する事態が予想され、今後構築されるコンクリート構造物に対しては、より高い信頼性が求められます。
 そのためには、新しい技術を的確に反映させながら、労働災害を減少させ、業界自体とそこで業務に携わる技術者が社会的に信頼される技能集団でなければならず、コンクリート工事の施工管理に中核的役割を果たす人材の育成が是非とも必要であります。
 コンクリートポンプ圧送業界では、建設投資の減少による景気低迷と供給過剰による過当競争で、経営環境はますますその厳しさを増しておりますが、信頼があってこその業界であり、そのためにすでにコンクリート圧送施工技能士の資格取得制度が確立されています。この資格は、コンクリート圧送を現場で行う技能士を認定するものですが、生コンの受入れと打込みの間をつなぐ技術だけでなく、コンクリート工事全般に対する責任ある技術者が必要です。
 コンクリート圧送工事業者団体で構成される(社)全国コンクリート圧送事業団体連合会(以下、全圧連)では、コンクリート圧送工事において中心的役割を果たす基幹的技能者を育成する制度の骨格として、その「技能開発計画」を平成16年3月に策定し、外部の有識者で組織する「コンクリート圧送基幹技能者認定委員会」に認定・審査を委嘱し、平成17年より「コンクリート圧送基幹技能者」の育成に取り組んでいます。
 平成20年度からは国土交通大臣の登録認可を受け、コンクリート圧送基幹技能者制度は建設業法施行規則に定める「登録基幹技能者講習」に移行しました。
 コンクリート圧送基幹技能者は、単に圧送技能にとどまらず、コンクリート工事全般の技術に熟知し、施工管理能力を有する者に対して与えられる資格であり、将来は建設産業にあって重要な役割を担うことになります。

コンクリート圧送基幹技能者の果たす役割
  1. 元請(技術者)との間で、現場状況に応じた施工方法等の提案、調整を行う
  2. コンクリート圧送に係る施工計画を策定する(圧送計画)
  3. コンクリート圧送に係る技術的な管理を行う(機械等)
  4. コンクリート圧送工事の作業手順を構成し、実施する
  5. 直接施工に携わる技能者(圧送工)に対し、施工に係る指示・指導を行う
  6. コンクリートの品質確保や作業の円滑な遂行のため、他の専門工事業者(基幹技能者・職長等)、生コンクリート製造業者(生コン管理者)との間で、前工程・後工程に配慮した連絡・調整を行う
コンクリート圧送基幹技能者と関連職種との関係

コンクリート圧送基幹技能者になるには?
 全圧連では、コンクリート圧送基幹技能者を認定する実施主体として、コンクリート工事に関連する外部の有識者で構成する「コンクリート圧送基幹技能者認定委員会(以下、認定委員会)」を設置しています。認定委員会は別に定める「コンクリート圧送基幹技能者認定審査規定(以下、審査規定)」に基づき、認定に係る業務を実施しています。
 コンクリート圧送基幹技能者の資格を取得するためには、この認定委員会の定める審査規定に基づいて認定審査を受け、合格しなければなりません。

認定講習の受講資格者
コンクリート圧送に従事し、次の3つの要件全てを満たす者。
  1. コンクリート圧送工事に関する実務経験が10年以上あること。
  2. 1級コンクリート圧送施工技能士の資格を有すること。
  3. 職長教育修了後の実務経験が3年以上であること。
認定試験の受験資格者
上記の認定講習を修了した者。なお、認定講習を修了した者が試験を受けることができる期限は、認定講習を修了した年を含め、3年以内とする。

 認定講習・試験の実施時期・開催場所は、認定委員会により年度ごとに定められ、認定講習の実施日数は3日間とし、最終日に試験が実施されます。
 今後の認定講習・試験実施予定日、受講申し込み方法等につきましては、全圧連のホームページ上、および(財)建設業振興基金のホームページ上、建設関連業界紙等で発表されます。


(参考)コンクリート圧送基幹技能者認定講習・試験実施概要(平成18年度の例)
認定講習

認定講習を修了された方には、「コンクリート圧送基幹技能者認定講習修了証書」が交付されます
実施時期:
平成18年8月21日(月)〜23日(水)
実施場所:
富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)
講習教材:
「基幹技能者共通テキスト(建設業振興基金発行)」
「コンクリート圧送基幹技能者講習テキスト’06(全圧連発行)」
その他
講習カリキュラム:
(1)わが国の建設産業の現状と将来(1時限)
(2)コンクリート圧送基幹技能者のあり方と業務(1時限)
(3)良いコンクリート構造物を作るための基本(1時限)
(4)コンクリートに関する基礎知識(3時限)
(5)コンクリートポンプ車の安全操作と保守管理(1時限)
(6)コンクリートの圧送計画(2時限)
(7)事例研究−各種圧送事例(建築工事)(1時限)
(8)事例研究−各種圧送事例(土木工事)(1時限)
(9)事例研究−各種圧送事例(事故事例と予防策)(1時限)
(10)部下の指導と育成(1時限)
(11)グループ研究−圧送計画の実践(2時限)
(12)自由討論・意見交換会(2時限)

コンクリート圧送基幹技能者認定証
募集定員数:120名
講習受講・修了者数:83名


認定試験
実施時期:
平成18年8月23日(水)
実施場所:
富士宮会場:富士教育訓練センター(静岡県富士宮市)
東京会場:東海大学校友会館(東京都千代田区)
試験内容:
(1) 択一式(1時間30分)
(2) 記述式(1時間30分)
受験者数:100名
合格者数:84名
合格率:84.0%

試験問題は全圧連のホームページ上で公開されます。
認定試験合格者には「コンクリート圧送基幹技能者認定証」が交付され、「基幹技能者データベース」に登録されます。


コンクリート圧送基幹技能者認定証




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