● 2016年度 日本MIT会 年次総会ご報告

2016年度 日本MIT会 年次総会ご報告
日時:2016年2月4日 18:30-21:00
場所:新丸ビル 新丸の内ビル 9階 コンファレンススクエア

2016年度の日本MIT会年次総会は、64名の方々にご参加いただきました。

まず、前会長である、安達保氏より総会の流れの説明、及び、昨年度の活動報告が行われました。昨年度の新しい試みとして、新入生の壮行会及び、日本MIT会が率先して行う、留学生説明会のお話がありました。

また、川原氏よりMIT Venture Forum of Japanについてご説明いただきました。M33という様々なベンチャーを呼んでのセミナーや、福岡県で行われたFukuoka Global Venture Awardsの紹介もございました。

続きまして、再び安達氏に御登壇いただき、2015年度の会計の説明、そして、新会長、加藤幸輔氏のご紹介がございました。安達氏は今後は副会長に就任され、引き続きサポートしていただきます。

加藤新会長から就任のご挨拶及び2016年度の新体制に関する説明がございました。茅野静賢氏、安達美里氏、安藤正英氏、斎藤ベンツ秀城氏が理事を退任し、新たに、小林裕亮氏、川島・ロメインさわか氏、高橋聖氏、若山宏平氏、鶴田雄一郎氏が理事に就任致しました。

加藤氏は今後の方針として、今あるプラットフォームを生かし、更にMIT、MIT-Jのブランドを広め、MITと日本の距離を縮める事をモットーに今年の活動を進めていかれたいとのご説明がございました。

アクティビティそのものは例年の変わらないイベントが中心ですが、今年はより新規会員のリクルートやメンバーシップ機能の充実に注力していきたいとの考えをお話いただきました。また、今後はイベントに応じては、企業スポンサードも考慮する意思もご説明いただきました。
こちらで総会の部は終了致しました。


続きまして、本会のゲストスピーカー、東京大学情報学環教授兼東京大学生産技術研究所教授で、MITに留学経験もおありの大島まり氏にご講演いただきました。

ご講演のテーマは「予測医療に向けた循環器系シミュレーションと次世代人材育成の為のSTEM教育」でした。

ご自身の留学経験のご説明を含んだ自己紹介及び、現在携われている研究についてご紹介いただきました。

当会としましてとても喜ばしい内容は、大島先生がMITにおいて数々の事を学んだと言ってくださった事でした。MITでのTAやRAなどのご経験が、後に研究者の道に進むきっかけとなったそうです。

大島先生はMIT留学中は原子力工学でしたが、現在のご研究内容は、医療画像とシミュレーションを組み合わせて、血流の研究をされていらっしゃいます。日本人に2番目に多い死因は、循環器系疾患であり、特にくも膜下出血は世界で一番日本人の発症率が高いそうです。
このくも膜下を予防する為には血流の流れを把握する事が重要で、大島先生の研究は、様々な検査手法から取り入れたデータとシミュレーションを組み合わせて、血流や血管の状況を予測する内容です。
くも膜下出血の主原因は脳動脈瘤でありますが、実はこれらのうち本当は1%しか破裂しません。脳動脈瘤が発見された場合、手術をするか経過観察をするか判断が必要で、大島先生の研究は血管をシミュレーションでマッピングし、血流を可視化する事により、破裂の確率を予測する事ができます。また手術後の全身の血流への影響なども予想できる為、それによって、最適な治療の選択が可能となります。とても画期的なご研究のご紹介を頂きました。

以下の様に脳の血管を可視化する事が可能だそうです。

ご自身の研究内容をご紹介いただいた後、STEM教育を広める為に大島先生が行っていらっしゃる活動のお話を伺いました。
大島先生は東京大学内に、ONG: Office for the Next Generation (次世代育成オフィス)というものを立ち上げられました。こちらは「新しいモデル産学が共同して次世代の研究者、技術者を育成する教育活動・アウトリーチ活動を創る」事を目的とした部署です。様々な活動が行われておりますが、高校と大学を接続したり、産業界と教育界もつなげ、より早い段階に科学技術と社会とのつながりを教えていらっしゃいます。また、ICTを取り入れた教材の作成や出張事業やワークショップも行っているそうです。

また、大島先生は、MITへの留学時に知ったUROP(Undergraduate Research Opportunities Program) に感銘を受け、日本に帰ったら是非自分もやりたいと思い、今では同じUROPを東京大学で行っておられるそうです。
UROPを知ったきっかけは、MITに留学中、サインアップシートがあり、「高校に行くから理科の実験手伝いにいかない?」と友人から誘われた事だったそうです。
今では既に約220名が参加されており、サイエンス・インカレの最高賞を受賞された生徒さんもいらっしゃるそうです。また、UROPをきっかけに終了後も研究室に出入りしたりする生徒もあり、研究に興味を持つきっかけになっているそうです。

最後に、大島先生は「夢を形にする科学技術」をより多くの人に触れて欲しいとおっしゃっておりました。我々日本MIT会としましても、科学技術の最先端教育機関であるMITのブランディングや認知度をあげ、より多くの方が夢を形にできるツールや技術を身につけていただきたく、今後もがんばってSTEM教育の発展や啓蒙に努めていきたいと再認識することができました。

大島先生のご講演の後に、質疑応答が行われ、佐々木前会長及び長島前会長よりご質問がございました。


今回のご講演の御礼としまして、実はMITに大島先生が留学した際、同じ研究室におり、久しぶりの再開となった加藤会長より、御礼の品が送られました。

記念撮影後、大島先生にもご参加頂き、立食形式の懇親会が行われました。懇親会の進行は新しく副会長に就任した西田氏が務めました。

また、参加者全員で記念撮影も行いました。

佐々木前会長に乾杯のご発声を賜りました。

続きまして、中村理事からドネーションに関しての案内がございました。日本MIT会はボランディアで努めておりますので、運営費のドネーションやボランティアを常に募集しておりますので、ご協力いただけます方は事務局まで是非ご連絡ください。

皆様にご歓談とお食事を楽しんでいただきました。

最後に、新しく日本MIT会の理事に就任し、SSJの会長であられる若山氏から中締めのご挨拶をいただき、本会を終了させていただきました。

以上



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